燃焼持続のポイントは混合気の質にあるらしい。

実験の感想

 先日から実験しているパルスジェットエンジンですが、どうも燃焼を持続させるためには混合気の質を良くする必要があるようです。今は燃料を目分量で適当に入れていますが、目分量で適当に入れている場合、燃焼が30秒近く持続する場合もあり、1回の爆発で燃焼が止まってしまったりしています。
 やっぱり、スポイト等で厳密に燃料の管理をする必要があるみたいですね。

混合気の質について

 先日の考察でも少し述べた爆発限界という数値が、燃焼が持続するか否かを決めていると思われる。爆発限界というと難しく思えるので、家庭にあるガス調理器具を思い出してみよう。
 ガス調理器具は通常の使い方では爆発しないが、ガス漏れがある程度起きた状態では爆発が生じる。しかしガス漏れの量があまりにも少なければ、爆発どころか火も点かない。
 この状況を爆発限界にあてはめるならば、

  • 爆発限界の上限界よりガス濃度が高いとガスは燃焼する。
  • ガス濃度が爆発限界の上限界と下限界の間であれば、ガスは爆発する。
  • ガス濃度が爆発限界の下限界より低ければ、ガスは爆発しないし燃焼もしない。

 と考えられる。

 パルスジェットの炎が消えてしまった場合でも、もう一度点火すると火は点く。だから、今までの実験で燃焼が持続しない原因は『途中で気化した燃料の体積が大きくなり、爆発の上限界を超えてしまったので爆発が持続しなくなった。爆発しないと燃焼に必要な酸素を十分に取り入れられないので、途中で火が消えてしまった』という事だと思われる。

火の色について

 直径4mmの穴を開けた場合、赤い光が見えていた。炎の色と酸素の関係ってどうなっているのだろうか?
 wikipediaには以下のように記載されている。

  • 炎の色が青い:酸素が十分に供給されている場合に発生する色。炎の温度は高い。
  • 炎の色が赤い:酸素の供給が不十分な場合に発生する色。炎の温度が低く、この炎の下では還元反応が生じる。別名を還元炎という。

wikipedia 炎より要約

 直径10mmの穴を開けた場合、赤い炎が見えない事から考えて、酸素供給自体は十分に行われていると考えられる。でも、やがて爆発しなくなってしまった事から考えると…あれれ?何だかおかしいぞ?


 ひょっとして、爆発を止めて燃焼に入って(瓶の底でちょろちょろ青い炎が見えている状態)、やがて燃料を燃やしつくして爆発下限界を超えてしまったっていう事なのかな? 爆発上限界の状態で燃焼が止まるというならば、不完全燃焼をしているという訳であって、不完全燃焼するという事は赤い炎が見えないとおかしい。燃焼が止まった時は青い光しか見えていないという事は、燃料(気化したガス)を燃やし尽くして燃焼が止まってしまったという事なのかな…?
 う〜ん、謎だ…。