M1F1総研分析レポートにツッコミを入れてみる

幾つかツッコミ所を見つけたので以下に書いてみる。これってどうなの?

3ページ目 「生活を楽しむための消費意欲も低減」
 他のグラフとの年代が違う。(このグラフだけ2000年)
 この年代のデータを使うなら、他のデータも同じ2000年にしないと分析を見誤る。

【個人的な感想】
 『生活を楽しむためには消費が必要だ』と考えている人が減っているんじゃあ無いかな?
 2000年というとデジカメは211万画素で6万円インターネットは黎明期液晶テレビはシャープがAQUOSを売り始めた時代だ。
 その頃と今と比較しては『買いたい物、欲しい物』が減るのは至極当然だと思う。

5ページ目のグラフ 誤読を招きかねない
 購買金額の高い人と低い人に2極化しているのでは無く。例外的に高い人がいるだけ。
 この調査結果も正規分布に従うとすれば、購買金額の高い人は調査結果全体の1.5%以下じゃないのか?
 『消費力が低い若者は当然いるものの、消費力が高い若者も存在している』と言うのは間違ってはいないが、誤読を招く言い回しだ。

【個人的な感想】
 調査結果には当然ながらバラツキが生じるし、どんな調査でも例外的に高い、例外的に低いデータが出るだろう。だから3σっていう考え方があるんだけど…。調査母集団の1.5%以下って無視しても良いんじゃない?

8ページ目 消費力の定義がおかしい
 -特定のカテゴリに対して集中的に消費している人が消費力が低いと判定されかねない。

☆データ自体に対する疑問
 -ローン、一括購入は関係なく、購入商品の金額でデータを取っているのか?

【個人的な感想】
 標準偏差なんて使わなくとも、評価対象から車と家のカテゴリを省けば良かったんじゃないかな?もしくはある人の車の購入額を車の平均購入額で割るとか。(標準化、平準化、正規化のどれかの概念だったと思う。工学系論文にたまに出てくる考え方だが正式名称を忘れた。)
 データ自体に疑問だが、同じ車を買った人でも、ローンで買ったか一括で買ったかで消費金額が変化しちゃったらおかしいよね。

9〜19ページは見れないので飛ばす。20ページ目のまとめで『仮説が証明された』とあるが証明の過程を見れないので『仮説は間違い無く証明されたと仮定して』先に進む。

28ページ目 『他人から影響を受けにくい』ならばDM、雑誌、メルマガも効きにくい
 『人間関係が固定化しているので口コミを流しても届きにくい』が正解だろう。

 29ページ目以降は疑問符が大量に頭に浮かぶが、前提となるデータを見れていないためツッコミはしない。が、同意してはいない。個人的な感想は「それは違うなぁ」と「全ての企業を対象にしようとして抽象的になりすぎ」だ。

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